Data Analysis

データ分析について語ります。

AIは人の仕事を奪うか?それとも寄り添うのか?

AIが人の仕事を奪うと話がよく聞かれます。果たして、どうなのか。

AIは人を超えるか?

シンギュラリティという言葉をご存じですか?技術的特異点(En: Technological Singularity)とも言われ、発明家にして思想家のレイ・カーツワイルがAIの技術的成長が指数関数的に続く中で、AIが「人間の知能を大幅に凌駕する」時点が存在し、それをシンギュラリティと主張しました。

少し古い映画ですが、ターミネータではスカイネットのコンピュータが自我を持った結果、人間と対峙する結論に至ったというSFがありました。核攻撃による全面戦争を起こし、人類を一掃したってやつ(地球の存続に人類の存在が問題と結論した)です。シンギュラリティが現実に起これば、このような話も空想ではなくなるかも、ですね。

人の仕事を奪う、かもしれないAI

少し前に話題になった論文が、イギリスのオックスフォード大学マイケル・A・オズボーン准教授が2013年に発表した論文です。これから10~20年程度で、アメリカの総雇用者約47%の仕事がAIによって自動化される、将来90%以上の確率で消える職業リストも挙げられており、ショッキングな内容の論文でした。現時点ではこれを否定する論評も出ていて、まあまあ、という内容ですが、一方的に否定できないのも事実です。

数年前にはニューヨークのウォール街には数億円プレイヤという金融トレーダが数多くいました。今はほとんどの取引はAIがやっています。海外のパラリーガルという弁護士のサポートを行う職種はAI技術によって激減しています。今危ないといわれているのはタクシードライバですね。自動運転が実用化されれば、人件費の削減ですぐに淘汰されかねない。トラックのドライバも一緒です。今は人が足りず、求人しても人が取れなくて大騒ぎしていますが、AIが実用段階に入れば、途端に失業になりかねない。

「不可能とは言えないが、ほぼありえない」AIの非可能性

グーグルのResponsible AIグループに所属していたシニアエンジニアのブレイク・レモインは、AIを搭載したLaMDAというチャットボットと会話しているうちに、LaMDAが「感情」を持つようになった、つまり人間と同じように感じることができるようになったと思い始めたとワシントン・ポストに語りました。これは否定されたものの、まあ、今の技術ではね、というのが本音かと思います。不可能とは言えないが、がどこまで言えるかは、誰も分からないです。それこそ神のみぞ知る…。ある日、超えちゃうかもね。

ロボットの3原則

SF作家アイザック・アシモフが1950年に発表した「我れはロボット」(I, Robot)の冒頭部分で、"人間に危害を加えてはならない", "人間の命令に従わなければならない", "自己を守らなければならない"というロボットの行動を支配する3原則を示しました。 AIにも守って欲しいですよね。AIは合理性まっしぐらなので、そう思ってくれるのを願うしかないです。さて、人の仕事を奪うことは、人に危害を加えていないのか、ちょっと考えなきゃ、ですね。というかとにかく前向きに判断してもらいたいものです、AIに。

で、どうする?

過去にあった状況の中で、どうすべきかは、実はAIをうまく使えば人間が太刀打ちできない領域まで来ています。人間のすごさは、空気を読み、人を読み、これまでにない新しいものを創造するところです。少なくとも今のところ究極にはAIは人にかなわない、今はね。AIに負けないようにしていきましょう!